エッジの調整は基本的に、チューンナップショップに任せるのが最善の方法です。自分で作業してエッジの角を落としてしまうと、新たにエッジ角度を作るのに大変な労力がかかってしまうからです。作業としてはまず、滑走面側のエッジから始めます。
フラットチェックをしてから、滑走面側のエッジを目の細かいファイルで削っていきます。滑走面側のエッジ角をビベル角と言いますが、ビベルは基本的にフラットから0.5度ほど落とします。フラットのままだとエッジが引っかかってしまい、たらしすぎるとエッジが雪面にグリップしなくなります。この辺の調整は何度も試して自分の滑りにあったビベル角を見つける必要があります。
サイド側のエッジの調整。
サイド側のエッジ角はスキーヤーの技術やバーン状況によって86度から89度ぐらいの範囲で調整しますが、エッジがしっかりと平らな面になっていないと、正確な角度を出すことができません。粗めのファイル、細かいファイルで調整し、最後にサンドペーパーで少し角を落として仕上げるという工程になります。
エッジの調整はプロでないと難しいものがあります。一般の方で多いのがエッジの先端にバリが立ち、正確な角度が出せていないということです。この場合、手で触った時はエッジが立っているように感じます。しかし、実際に滑りはじめると最初はスキーが雪面に引っ掛かり、そのあとはすぐにそのバリが落ちて、雪面をグリップしなくなります。
また、サイド側のエッジの調整を行う際には、ボーダー(エッジの外にはみ出しているスキー板の表面材)をボーダーカッターでしっかり削る場合があります。ボーダーが残ったままではエッジを思い通りの角度に削ることはできない場合にはこの作業が必要になります。